スカート日和

好きなもの、好きなこと。

刻む 一拍の永遠を

約一年、前回の記事から空いてしまいましたが

久しぶりに投稿したいと思います。

 

今回は、初挑戦のシリーズ企画。

題して、『POP VIRUS 魅力感染計画』です!

POP VIRUS とは、わたしがかねてより大ファンである星野源さんの最新アルバムなのですが、今回はその収録曲の魅力を一曲ずつたっぷりとご紹介してまいります。

完全自己満企画だなあと、自分でも思いますが、わたしのブログなのだから!と、多少強気で押し切りたいと思います。(笑)

星野源さんのファンの方々はもちろん、まだ聞いたことのない方にも是非知って頂きたいので、どこまで続けられるか分かりませんが、初のシリーズもの、がんばります!

 

さて、記念すべき一曲目は、タイトルにもなっている『Pop Viris』から始めて参りましょう。

 

初めてこの曲を聴いた時の感想は、とにかくカッコイイ。一度聴き終わってもまたすぐに聴きたくなる中毒性がありました。

静かな歌い出しから徐々にたくさんの音が重なっていき、最後には全てが混ざり合って響きあう。始めて聴いたのはこの曲のMVが公開された時だったのですが、まさに曲の流れを表現したMVになっていました。

一人で孤独に歌っているところから、少しずつ周りの人たちを巻き込んで、電車の車両内全員が自由に踊り出す。そしてまた最後は一人に戻るところも、星野さんらしいなと思います。

乗客の中にバンドメンバーが混ざっているのもすごく素敵だし、踊っている人たちが、国籍も年齢も性別もばらばらで、この曲は間違いなく、星野さんの、音楽へ向けたラブソングなんだなと感じます。

 

星野源さんの曲の魅力を語る上で、絶対に欠かせないのは歌詞だと思っているので、ここから先は歌詞について。

 

音の中で 君を探してる

霧の中で 朽ち果てても彷徨う

闇の中で 君を愛してる

刻む 一拍の永遠を

 

歌の中で 君を探してる

波の中で 笑いながら漂う

今の中で 君を愛してる

刻む 一拍の永遠を

刻む 一粒の永遠を

 

まずはサビ部分の歌詞です。

初めて聴いた時、愛してるという言葉が使われていることに、すごく驚いてどきどきしたのを覚えています。星野さん自身、愛してるという言葉があまり好きではないと仰っていたので、あまり曲の歌詞には使わない印象がありました。

一体何に向けて使われた言葉なのか、誰か具体的な人がいるのかな?なんて、始めはそう思っていました。

ですが何度も聴くうちに、きっとこの愛してるは、彼が世界で1番大切にしているもの、つまり音楽に対して向けられているんだと、そう思うようになりました。

 

曲作りとは、ものづくり地獄の中でも一際苦しいものなのではないでしょうか。

自分の納得がいくものに出会えるまで、頭の中にある闇の中を彷徨いながら、ずっと奥深くへと続いていくものなのでは、と。

ずっとずっと続く、霧とも闇とも言えぬものの中で、たったひとつの本物に出会うまでやめられない。自分が心の底から愛することができるものを見つけるまでは決して出られない。

そんな苦しさを抱えた作業なのではないかな、と思います。ただ、その中でも笑いながら漂うことが出来る時があるとすれば、それはきっとバンドメンバーたちとのやりとりの中にあるのではないかなと。

今までは、もしかしたら苦しい時間の方が多かったかもしれません。ものを生み出すことは、自分に向き合うことであり、葛藤や苛立ちも少なからずあるでしょう。でもそこから少し外に出て、仲間たちとより良いものを作っていく中で生み出された音楽は、きっと何より尊くて、愛すべき存在なのでしょう。

 

ちなみに、このサビの歌詞、

渡す 一粒の永遠を

で曲が終わります。

今まではバンドメンバーたちと刻んでいたものを、最後にはこちらに届けるために、きちんと渡してから終わるところも、すごく素敵ですよね。

 

始まりは 炎や

棒きれではなく 音楽だった

 

人類の文明の始まりは音楽だった、そんな発見があったら、歴史の教科書は全て作り変えられなければなりません。

まさかそんなことはあるはずない、だけど、もしそうだったら?言葉も文字もない時代、手拍子や、なにかを叩くリズムでコミュニケーションをとっていたとしたら?

人はもともと、何にも縛られていないはずです。時代が進むにつれて、年齢や性別、国籍などの仕切りができて、言葉には違いが生まれ、国の間には見えない線が引かれた。

文明はどんどん発展して、生活は便利になっていくけれど、その一方で、何もかも違う人たちとのコミュニケーションなど、難しくて到底できない。

あの時代、人が何にも仕切られていなかった時代に戻ることはもうできないけれど、それでも、人類の根底は変わっていないと信じたい。

言葉が通じなくても、年齢性別がばらばらでも、同じ音楽で身体を動かして、自由に踊って、できることなら口ずさんで。

そんなやりとりの中でみんな、自然と肩を組んで、笑顔になって。

音とリズム以外には、ほかに何もいらない。

いつかそんな幸せな空間を、MVの中だけでなく現実として作ってくれるのではないかなと思います。

そしてその空間に至るまで、彼はまた生活の中で存分に音楽を愛し、一拍の永遠を刻み続けるのだと。

 

一曲目から、魅力が詰まりすぎていて、いつのまにか長くなってしまいました。(笑)

ひとまずこんな感じで、しばらくマイペースに続けていけたらと思っています。

 

次回は、言わずと知れた名曲、『恋』。

いつになるか分かりませんが、がんばります!

 

それでは、また。

 

Pop Virus

Pop Virus