スカート日和

好きなもの、好きなこと。

好きだってことを忘れるくらい、いつも好きです。【カルテット第8話】

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カルテット第8話、見ました。

以下ネタバレ含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

とにかく、何よりも、4人の恋愛がくるくると回りに回るお話でした。

カルテットドーナツホールの名に相応しく、面白い程4人が入れ替わり立ち替わり、それぞれの思いだけを胸に、ぐるぐると回っていたように思います。

まず、最初のワカサギ釣り?のカット。この時点で4人はもう円になって座っており、これからまるでメリーゴーランドのように回ることが意図されているようでした。

また、蕎麦を食べるシーン。初めはすずめの夢の通り、別府とすずめが向かい合っていましたが、別府が席を立ち、替わりに家森が座り、少ししてからすずめがいなくなり、そこに真紀が座る。

こんなにも短時間で人が入れ替わるテーブルが他にあるでしょうか?

 

 

そして、今回は恋愛、特に片思いに関する名言がいくつも飛び出しましたので、ひとつひとつ感想と共に述べていきたいと思います。

 

好きだってことを忘れるくらい、いつも好きです。

まずはタイトルにもしました、すずめのこの言葉。

夢の中では三角コーヒーへの言葉でしたが、本当は別府に対するすずめの恋心を言い表したものだったなんて、可愛すぎるセリフです。

また、就職先の社長?(ミッキーカーチスさん、最高にキュートでした!優しくてお髭の生えたお爺さんが大好きです!)に、自分の恋について話す場面はすずめらしさが全開でした。

ここで改めて、好きってことを忘れるくらい好きなのだと、別府への思いを口にしていましたね。

自分の好きはたくさんあって、いつもそこらへんに寝転んでいて、好きな人の好きな人も好きだから、自分はこれでいい。しかし、真紀と別府をくっつけようと、少し頑張る時をたくさん過ごしながら、すずめはきっといつも、胸の中の別府にエプロンをかけてもらっていたのでしょう。

何度も繰り返し流れるナポリタンの夢の続きを、すずめは現実にしたかったことでしょう。

一緒にコンサートに行って、夜ご飯を食べて、帰りのコンビニではアイスを買って、外で食べる。あの時は出来なかったけれど、夢の中では別府の左手に触れ、隣にぎゅっとくっついて座る。幸せな夢を見ているはずなのに、泣きながら目を覚ます場面、すごく胸に迫ります。

 

片想いって、1人で見る夢でしょ?

 

そして次に家森のこの言葉。

ワカサギを釣りながら話していた夢の話が、ここで活きてきました。

別府と真紀をくっつけようと奮闘するすずめに対して、片想いは夢だと告げる彼ですが、彼もまた、1人で夢を見ている人間なのでした。

今まであまり決定的に好意を見せる場面が無く、人を好きにならないという発言も飛び出していましたので、本当に家森はすずめが好きなのか怪しくなっていたところでしたが、今日まさに、決定打が出ましたね。

 

別府と真紀がデート中、家森はすずめに、片想いと告白について話します。

「好きです。」

「ありがとう。」

「冗談です。」

S、A、Jの法則。笑いました。

しかしこれ、まさにその通りなのでしょう。

好きでもない、興味のない人から告白されても、へぇーとは言えない。

その代わりのありがとう、そして気まずい空気を消す為の、冗談です。

最後の冗談です、という言葉が、好きです、を帳消しにして、無かったことにしてくれる。

 

この法則が発動した別府と真紀。

離れていてもどこか繋がっている4人が面白いですね。

ただ、別府と真紀は、好きですという言葉を無かったことにしたのではなく、一緒にいるのが辛い、もう離れた方がいい、という少しずつ見え始めたカルテットの終わりの言葉を無かったことにしました。

次回から最終章に突入しますし、本当にカルテットとのお別れが近づいていることに、寂しさを感じます。

 

別府と真紀の間で発動したこの法則ですが、家森とすずめの間では、無かったことに出来なかったようでした。

お得意のシミュレーションとして、ちょっと告白してみ?とすずめに持ちかけた家森でしたが、いざすずめに好きです、と言われると動揺してしまっているように感じました。

すずめも別府のことを諦めていますが、家森もまた、すずめのことを諦めているのでしょう。

そして、家森のすずめへの気持ちは、好きってことを忘れるくらい、いつも好き、なのでしょう。無理だと思っている相手から言われる好きですは、家森の想像以上に破壊力があったようです。

無かったことにして、みんな生きてるのと言う家森は、誰よりも無かったことに出来ていません。

 

切ない片想いたちがくるくると回る第8話でしたが、もちろんそれだけでは終わりませんでした。

最後に突然現れた真紀への疑惑。早乙女真紀ではない、誰か。

誰でもない女ですね。

警察の方が発したこの言葉、今までの真紀への愛着が一気に吹き飛び、もう一度、夫を殺したと怪しまれていたあの頃の、ミステリアスな女性に戻ってしまいました。

 

早乙女真紀と名乗る謎の女は、一体何者なのでしょう。

死ぬなら今かなってくらい、今が好きです。

真紀のこの言葉が、少しずつ意味を持って、来週から明らかになっていくと思います。

 

来週も楽しみです!

 

それでは、また。